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PMOとは?PMOの業務内容をご紹介

2020年6月1日

PMOとは?PMOの業務内容をご紹介

PMOとは、Project Management Office
プロジェクトマネジメントオフィスの頭文字をとった略称です。
今回は、僕の経験を中心にお話します。
かならずしも一般的でどこでも通用する普遍的な情報ではないかもしれません。
教科書的なお話とは異なることもあるかもしれませんのでご了承ください。
僕が複数の企業、複数のプロジェクトで経験した事実をもとに書いていますので、そういう事例もあると思ってみてください。

PMOの種類

PMOの種類として、呼び方に共通のものがあるのかはわかりませんが
PMOは大きく分けると次の2種類あり、それぞれ立ち位置と役割が異なります。

  • 複数プロジェクトを管理するPMO
  • 単一プロジェクト内のPMO

下記に詳しく整理します。

複数プロジェクトを管理するPMO

このパターンはPMO機能をもつ組織を立ち上げている企業などが該当します。
PMOとは別の呼称でも同様の機能を持つ場合もありました。
PMO組織は、部門が持つ複数のプロジェクトを横断的に管理し、
各プロジェクトがプロジェクトマネジメント手法
(ドキュメント標準、品質管理基準、プロジェクト管理方法のテンプレート)
に沿ってプロジェクトマネジメントを行うための支援をします。
主に以下のような役割があります。

  • プロジェクトマネジメント方式の標準化
  • プロジェクト管理ツールの標準化(ツール提供と使い方説明)
  • プロジェクト管理業務の支援(要員調整)
  • 標準成果物と品質評価基準の定義

PM(プロジェクトマネージャー)は、PMO組織が示す
プロジェクトマネジメント標準
に則ってプロジェクトマネジメントを行うことが求められており、
PMOは「複数プロジェクトを横断的に管理する監督役
という表現がしっくりくると思います。
このタイプのPMOは、プロジェクトの立ち上げ、工程移行、終結のタイミングまたは大きな問題が発生した場合などに大きく関与します。

この「プロジェクトマネジメント標準」は、呼び方はいろいろで
その組織により異なりガイドラインや規則などいろいろな種類があります。
その組織がこれまで培った経験と知恵
が集まったものというイメージです。
PMBOKをその組織の特性に適した形にアレンジして、実際に使える具体的な管理ツールと使い方を示したものというイメージです。
活用することでプロジェクトの成功率を高めることができます。

単一プロジェクト内のPMO

この立ち位置のPMOは、PMと共に、担当プロジェクトをマネジメントするための要員です。
PMとPMOで、プロジェクトマネジメントに必要な機能を補い合い、プロジェクトマネジメントを行います。
PMO組織から、プロジェクトに属するPMOが派遣されるケースもあります。

PMが不慣れな場合は、PMOが不慣れな部分を補う
PMが熟練の場合は、事務局的なふるまいのみ求められるケースもあります。
また、PMOも一人で担当するわけではなくPMOチームとして動く場合があります。
事務局としての機能と、PMの補佐(PMのスキルや作業時間など不足部分を補う)としての機能をチームで担当する場合があります。

PMOの業務

PMとPMOの役割は、どのプロジェクトでも一律同じにはなりません。
PMOの業務をひとことで表すことは難しいですが、あえてひとつあげると

プロジェクト関係者の能力を最大限に引き出す潤滑油

こんな表現もできると思います。
会社、部門間やチーム間のコミュニケーションのハブになり、PMとメンバーのコミュニケーションのハブになり、プロジェクトマネジメント手法でPMを含む関係者を共通のゴールに進むための道を整えていきます。

基本的にPMとPMOの役割は、どのプロジェクトでも一律同じにはなりませんが、代表的なPMOの業務内容をご紹介します。

PM業務の代行

プロジェクトマネジメントに必要な業務の中で、PMだけでは完結できない部分を補い、代行する存在だと考えています。
極端な話、PM(プロジェクトマネージャー)が一人で完全にマネジメントできるのであれば、PMOは不要です。

そのため対象プロジェクトやPMの特性により、必要な対応が変わってきます。
事務局として、進捗状況などの情報収集や会議準備など雑多な業務のみを担当する場合もあれば、PMがスキル不足な場合はPMOがリード役になることもあります。

プロジェクト運営の定常業務

プロジェクト運営の定常業務を行います。

  • 会議運営(会議室の確保、会議資料作成、メンバー招集など)
  • 情報収集、資料作成(各種報告資料など)
  • 進捗管理、課題管理(更新依頼や集計、マージなど)
  • 諸々の事務作業

このような仕事を行うタイプのPMOを「PMOアドミニストレーター」と呼ぶこともあるそうです。

プロジェクト管理ルール策定、標準化

プロジェクトを進めるうえで必要な管理方法を定めます。
PMO組織の活動の一部でもあり、単一のプロジェクトの中でも同様にそのプロジェクトの管理計画、プロジェクト内のルール整備などお行います。

  • プロジェクト管理計画の策定
  • プロジェクト成果物の定義、標準化

このような仕事を行うタイプのPMOを「PMOエキスパート」と呼ぶこともあるそうです。

まとめ

僕の経験をもとに、PMOの業務内容を紹介しました。
まとめると以下です。

  • PMOには、複数プロジェクト横断型のPMOと、プロジェクト内のPMOがある
  • PMOは、PMと共にプロジェクトをマネジメントする
  • プロジェクトやPMの特性に合わせて必要なPMOの役割は変わる
  • PMOは、プロジェクト関係者の能力を最大限に引き出す潤滑油

PMOを有効活用することで、プロジェクトの成功率をあげることができます。
ここ数年で、PMOの必要性や認知度はかなり上がってきた印象があります。
需要が高まっており、PMOの人材を求める声が増えてきており、それに伴いPMOサービスを売りにする企業も増えてきています。

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