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給料を上げる方法:辛い仕事を頑張っても給料があがらない理由

2020年5月23日

給料を上げる方法:辛い仕事を頑張っても給料があがらない理由

こんな声をたまに聞きます。
みなさんもどこかで聞きいたことありませんか?
頑張って辛い思いをしているのですから、報われてほしいですよね。
しかし、残酷な現実があります。

「仕事の辛さ」や「頑張ったこと」と労働により得られるべき「報酬」は、
直接的に何の関係もありません。

労働者が得る報酬(給料)は、
その労働により「生み出した価値」への「対価」であり、
辛い仕事を頑張ったこと」に対して支払われるものではないからです。

極端な話をすると・・・
どれだけ辛い仕事に耐え、本人としてはとてつもなく頑張ったとしても、その仕事により「生み出した価値」がゼロであれば、受け取るべき「対価」はゼロです。

今回は、僕が労働対価である「報酬」を上げるために考えたことをご紹介します。

労働と報酬(給料)の関係

毎月給料をもらうのが当たり前の人は、もしかすると忘れてしまっているかもしれません。
労働と報酬の関係をもう一度考えてみます。
※細かい税金などの話は除外ます

個人の場合

個人事業主などの場合は、比較的単純です。
例えば、10万円で仕入れたものを、加工して50万円で売った場合、
事務所の家賃などの各種諸経費(10万円)を差し引いた残りが、
自分の利益(30万円)になります。

「どれだけ辛かったか」「どれだけ頑張ったか」は全く関係ありません。
むしろ
どれだけ少ない労力で大きな価値を生み出せるか」が勝負です。
個人の生産性を高め、個人が生み出す価値を高める以外に報酬を上げる方法はありません。
会社員の場合も、基本的な考え方は同じです。

会社員の場合

会社員は、その組織が「生み出した価値」から諸々の管理費など(会社に助けてもらっている部分)を差し引いた金額をもとに、会社があなたの貢献度を考慮して報酬(給料)が支払われます。

細かいことを言えば、実際にその会社員が結果を出す前に契約によって給料が決まります。
会社は「その給料」を支払う以上の価値を生み出してくれることを期待して給料を決め、「成果の有無にかかわらず」支払っています。

会社は、契約により支払う義務が生じます。
「成果の有無にかかわらず」支払い義務が生じるので、
そのリスクも考慮して給料を設定しています。

どれだけ頑張っても給料が増えない理由

冒頭で登場したサラリーマン男性のように、不満を訴える人は
頑張っているのになぜ給料が増えないのでしょうか。
代表的な理由を3つ考えていきます。

その頑張りが、価値の向上につながっていない

まず考えられる原因がこれです。
確かに辛い仕事で、ものすごく頑張っているのかもしれません。
しかし、その結果生み出した価値が会社目線ではそれほど大したものではない可能性があります。

感情を抜きに、冷静に考えてみましょう。
会社に対し、客観的に見て間違いのない事実をもとに具体的に反論できなければ、当てはまる可能性は高いです。

あなたの価値を認識してもらえていない

あ会社員の場合、あなたの報酬(給料)を決めるのは会社です。
会社は、あなたの実績(会社にして、あなたが生み出した価値)と、これからの期待をもとに、あなたの給与を決めます。

前項に対して、具体的な説明が可能な場合は、この事実を会社の意思決定者が認識していない可能性があります。

意思決定者があなたの価値を正しく評価できない

前項の具体的な事実を会社が認識している場合、正しく評価できない事情がある可能性があります。
あなたの成果は十分なのに、他の社員が足を引っぱっている場合や、経営層の都合で適正な報酬が支払えないなど、いろいろな原因が考えられます。

このケースの場合、その会社に残る理由はあまりなさそうです。

給料を上げるためのステップ

では、給料を上げるためにはどうすればよいのでしょうか。
次のステップで考えてきます。

自分が生み出せる価値を考える

「自分が生み出せる価値」は、経済活動における「自分の価値」と言い換えてよいでしょう。
今の仕事で、あなたは誰にどのような価値を提供しているのでしょうか。
直近1年間で、生み出した「自分の価値」を考えてみましょう。
そこから、会社の恩恵を受けている部分を差し引いた金額が、1年間であなたが受け取れる報酬の最大値です。

冷静に評価してみましょう。
業種によって考え方は大きく異なりますが、会社目線であなたの実績と今後の期待から、あなたの「理論上の最大報酬」を考えてみてください。

「理論上の最大報酬」 = 「あなたの価値」-(「原価」+「管理費」)

会社員であれば、基本的にこの「理論上の最大報酬」を超えることはありません。
仮に、あなたの報酬(給料)が「理論上の最大報酬」を超えている場合、まだ会社の期待する水準に届いないと考えた方がいいかもしれません。
会社に感謝し、働かせていただきましょう。

自分の価値を高める

会社を利用して、「自分の価値」を高めることができれば、自分自身の利益貢献度が上がります。
会社に頼らずとも機会を得て、自分が大きな価値を生み出せる優秀な人材であれば、会社に所属する必要がなくなるかもしれません。
会社員の場合は、自分自身のスキルを上げ、会社が持っているものを最大限に利用して会社における「自分の価値」を高めていきます。

  • 自分自身のスキルを上げ、生産性を高める
  • ツール導入など、仕事のやり方を変え、生産性を高める
  • 部下を効率的に動かし、組織の生産性を高める
  • 商品/サービスの品質向上に投資し、生み出すものの価値を高める
  • 安定して価値を生み出し続ける仕組みを作る

自分の価値を意思決定者に認知させる

前述したとおり、会社員の場合はあなたの報酬(給料)を決めるのは会社です。
上記で考えた「理論上の最大報酬」と大きな矛盾がある場合、
会社の意思決定者が「あなたの価値」を正しく認知できていない可能性があります。

会社に対し、適切なフローで具体的な客観的事実をもとに説明しましょう。
ここまでの内容をきれいに整理して説明できれば、
ただ感情的に訴えるよりも給与交渉の成功率は大きくあがります。

自分の価値を最大化できるフィールドに移る

適切なエスカレーションをあげても適正な評価が得られない。
または、「会社に頼る部分」(業界の立ち位置や、知名度、設備など)では、自分が生み出す価値に限界を感じている場合は、新しいフィールドに移るべきです。
転職を真剣に考えることをお勧めします。

「自分の価値」を最大化でき、それを適正に評価してもらえるフィールドに移れば、あなたが得る報酬(給料)が上がると思いませんか?

「会社」≒「あなたのパートナー」

「あなた × 会社」の組み合わせで、「生み出す価値」を最大価値できるフィールドを探しましょう。
結果として、今の会社が良いパートナーだと思えれば、ますます仕事に打ち込めると思います。
それを確認するためにも、一度他社への転職も考えてみることをお勧めします。

まとめ

一部厳しい表現もあったかもしれませんが、辛い仕事を頑張ったとしても
「生み出す価値」が上がらなければ、給料が上がる理由になりません。

会社にとって、あなたの仕事が大きな価値につながらない場合、
仮にその仕事がどれだけ”できる”ようになったとしても、
「生み出す価値」が小さいので得られる報酬は当然小さいままでしょう。

給料を上げるために、以下のステップを考えていきました。

  • 自分が生み出せる価値を考える
  • 自分の価値を高める
  • 自分の価値を意思決定者に認知させる
  • 自分の価値を最大化できるフィールドに移る

僕の個人的な考え方に偏った内容になっていたかもしれませんが、
どこか一部でも共感していただけるところはあったでしょうか?

【参考情報】
僕が大企業の管理職との組織作りに関する会話の中で、
以下のような人材を求めているという話をよく聞きます。
会社員として給料を上げることを意識している人は、
例えば以下の中で自分に合う方向性を定め、突き詰めてみてはいかがでしょうか。

  • 組織をうまく動かし大きな価値を作り出せる人材
  • 組織のメンバーを育ててくれる人材
  • 会社にとっての新しい仕事を生み出せる人材
  • 会社の商品/サービスの品質向上に寄与できる専門性の高い人材
  • 会社のコア・コンピタンスに不可欠な人材

  • B!